元ZOZOTOWNの社長である前澤友作氏の話題が、最近メディアでたくさん取り上げられていますよね。
YouTubeチャンネルを開設し、「1000億円記帳してみた」や、「3.8億円の車買ってみた」などの前澤氏にしかできない超セレブな体験を動画にしています。
今回は、そんな前澤氏が千葉県館山市になんと20億円ものふるさと納税をしたとの報道があり、これまた賛否両論の嵐となっています。
記事のコメントやツイートを見てみると反応は様々ですが、はるまきは思いました。
「ふるさと納税のこと知らないやつ多すぎない?」
「20億円のふるさと納税」という言葉だけに囚われて議論している人が多い印象を受けました。
今回はそんな人に向けて、前澤氏が行ったふるさと納税の概要と、前澤氏の本当の狙いについて考察してみたいと思います。
前澤氏が館山市に対して行った「ふるさと納税」とは
ふるさと納税とは、自分が応援したい自治体に「寄付」をすることで、返礼品がもらえる制度のことです。
寄付をした額から2000円を除いた部分が、翌年の所得税や住民税から控除されるため、実質2000円の負担で豪華な返礼品がもらえるというとってもお得な制度です。
納税という言葉が使われていますが、実際は「寄付」であることに注意しましょう。
こちらの記事でさらに詳しくふるさと納税について解説しています。

なお、前澤氏は、本来もらえる返礼品を辞退しています。
前澤氏のふるさと納税による実質負担金は?
前澤氏の自己負担がいくらか、ということについては、ふるさと納税の控除上限を計算する必要がありますが、前澤氏の年収が不明である以上正確な金額を弾き出す事はできません。
参考までにそれらしきツイートをピックアップしました。
ふるさと納税20億円するには株式譲渡益どれくらいあればいいのか調べてみました。課税所得4000万円以上だとして、株式譲渡益が870億円あれば、ふるさと納税20億しても自己負担は2000円で済みますね。前澤さん話題作りの天才ですね。 pic.twitter.com/e6COCVToVP
— avexfreak (@avexfreak) December 25, 2019
ふるさと納税は、寄付による税額控除を使った制度なので、
・前澤氏は実質節税
・寄付された館山市は大歓迎
・豪邸建設の噂がある千葉市に住民票があれば、千葉市は地方交付税交付団体なので住民税減少分を補填してもらえる
・国負担(元をたどれば都市部住民負担)のみという関係図を描ける。 https://t.co/YD8sjMsTst
— 和泉徹彦 Tetsuhiko IZUMI (@izumit) December 25, 2019
ふるさと納税は実質的に住民税の前払をする制度なので、来年度、前澤氏が居住の自治体に払うはずだった住民税から20億円が減額される。したがって、おそらく氏の実質的なキャッシュアウトはふるさと納税の自己負担額2千円。たった2千円で、まるで20億を寄付したかの様な錯視効果を得ている。これは凄い https://t.co/KH8NTAS7FW
— オロゴン (@orogongon) December 25, 2019
控除限度額を超えていれば2000円の負担では済まなくなるし、超えていなければ2000円で済みます。
正確に計算はできませんが、確実に言える事は次の2点です。
前澤氏は20億円まるまる失ったわけではなく、後からかなりの金額が帰ってくる。
返礼品を辞退しているため、少なくとも、「節税」とか「得してる」という指摘は誤り。
2つ目のポイントについては、称賛を得たことや前澤氏の影響力が増したという点は、メリットだと思いますが、これ以外の金銭的な部分での得はないということを意味しています。
20億円ふるさと納税した前澤氏の本当の狙いとは?
先ほどの2つのポイントを踏まえて、前澤氏が20億円のふるさと納税をした本当の理由について考察します。
ここ最近前澤氏は、YouTubeを始めたりテレビ出演を果たすなど、自身の影響力を増すための行動をとっています。
このことから考えて、今回のふるさと納税についても、自身の影響力を増加させるためのパフォーマンス的な部分はあったのではないかと推察できます。
通常の寄付でなく、あえてお得なふるさと納税制度を利用したのも気になるところです。
メディアが取り上げるのは実際の自分の負担額よりもインパクトのある20億円という数字であると考えていたのかもしれません。
だとすれば、結果的には前澤氏は今回の件で多くの称賛を得ているわけですから、前澤氏の大勝利と言えるでしょう。
前澤氏の20億円ふるさと納税は評価されるべき?
前澤氏の思惑がどうであれ、実際に被災地に大金が流れたことに変わりありません。
前澤氏は、この20億円を観光振興に利用してもらうこととしたようですが、実質的には復興に充てられると思われます。
仮にこれが、前澤氏にとって、称賛や影響力を得るためだけのものであったとしても、現実的に被災地復興に役立つのであれば、やらないよりはやってもらった方が間違いなくいいです。
また、これまでふるさと納税は「実質2000円の負担で豪華な返礼品をもらえるお得な制度」という捉え方しかされていませんでしたが、今回の前澤氏のふるさと納税制度を利用した被災地支援を通して、ふるさと納税本来のあり方である「支援したい自治体にふるさと納税をする」という意義について改めて考えさせられました。
今回の件で前澤氏を叩いている人達はこれと同じことができるでしょうか?
口だけで何もしない人よりは行動する人を応援したいものですね!
Twitterでも情報発信しています!
フォローお待ちしてます!